指の付け根で、曲げる筋肉の腱(屈筋腱)と腱鞘の間に炎症が起こり「腱鞘炎」になってしまい、滑らかに動かすことができなくなってしまいます。伴って指の付け根に痛み、腫れ、熱感が生じます。症状は朝方が特に強く、日中は動かしている間は症状が軽減することもあります。進行すると、ばね現象(ひっかかり感)が出て「ばね指」と言われる状態になります。さらに悪化すると、曲げ伸ばしができず、指が動かなくなってしまいます。
原因として多いのは使いすぎです。手や指をよく使う仕事や趣味、スポーツなどで発生します。ホルモンバランスの変化により筋肉が硬直しやすい更年期や妊娠・出産期の女性にも発生しやすいです。親指→中指の順に多く発症し、薬指→小指→人差し指にも現れます。糖尿病・リウマチ・透析患者の方にも発生しやすいです。
同じように使っていても、ばね指になる人とならない人がいます。使いすぎが一番の原因ですが、指に負担のかかる姿勢をしてしまっていることも重要な問題です。猫背・巻き肩になっていると指関節に大きな負担がかかります。通常、背骨→肩甲骨→肩関節→肘→指先というように力が伝わりますが、姿勢が崩れていると上手く伝えることができません。そのため矯正や筋肉調整をして指にかかる負担を減らすことが大事です。また、炎症を早く引かせることができる鍼施術や、悪化による動きの制限で血行不良が起こる箇所には温灸施術が有効です。そしてご自宅でも動きをセーブさせるために、セルフテーピングの方法についてもお伝えしていきます。濡れても、数日貼っていてもOKで、且つお子様でも巻ける簡単な方法です。少しでも気になったらお早めにご相談ください。
突き指の一種と言われています。指にケガをした後に「指が変形している・痛みが強い・腫れが強い・熱を持っている・変色がある」などの症状に加えて、「第二関節(PIP関節)を押さえて、自力で第一関節(DIP関節)が伸ばせない」という症状があれば、腱損傷・腱断裂・骨折の疑い、槌指の疑いがあります。その場合には整形外科へ行くことをお勧めします。槌指を放置しておくと、変形の程度が強くなり、指の付け根の関節(MP関節)も折れ曲がり、「スワンネック変形」となってしまいます。そのため整形外科にてレントゲン撮影をして状態の確認をする必要があります。
伸ばせるのであれば、関節や腱、靭帯が繋がっているので接骨院でも施術が可能です。また、突き指では槌指以外に側副靭帯が損傷していることも考えられます。
指をけがした後に確認する症状 |
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上記に加えて下記の症状がある→槌指などを疑う |
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原因は指先または指の甲側から加わった外力で、二つのタイプがあります。
一つは指を伸ばす伸筋腱が切れてしまう「腱性槌指(腱性マレットフィンガー)」で、鋭利な刃物などで切ってしまう直接的な「腱切断」や、球技などのスポーツで外力が加わり起こる「腱断裂」などの原因があります。
もう一つは末節骨(爪が付く部分の骨)の指の甲側にある腱付着部の「骨折」による「骨性槌指(骨性マレットフィンガー)」です。野球やバレーボールなどの球技では中指・薬指に多発します。日常生活内で起こってしまった場合は薬指に発生することが多いです。原因はわかりませんが、薬指の伸ばす力が他の指より弱いことが関係しているかもしれません。
このケガが発生したときは、放置せずできる限り早めに整形外科を受診することをお勧めします。中の状態を見てからでないと施術が開始できませんし、腱が切れたり、腱の根元の骨が折れている場合は接骨院では発生したのが確認できても応急処置までしかすることができません。このケガの辛いところは完治がないところです。小さい指の関節だからそのうち治るだろうと思われがちですが、放置すると一生曲がったまま伸ばせなくなります。曲げることはできても、見た目を気にされる方もいます。整形外科での治療は手術か、保存療法として固定するかのどちらかになると思われます。保存療法の場合、固定期間が2~3か月になり、その間は水仕事ができなかったり、ものが使いにくかったりするので、固定が煩わしくなってしまう方が多いです。腱性マレットの場合、痛みがないため危機感が薄れてしまい、余計に固定を外したくなってしまうかもしれません。
またこの疾患は、固定するのが重要なのはもちろんですが、その後の施術も大変重要になってきます。長い固定期間で関節が固まってしまうため、腱や骨がくっついたとしても、曲げ伸ばしの機能回復のためのリハビリが必要になります。ミツカル接骨院ではこのリハビリを行うことができます。ケガをする前の状態のような真っすぐにとはいきませんが、日常生活内で、支障が出ない・見た目も大して気にならない状態にしていくことを目指します。そのために、
・指を含めた関節全体の動きをつける
・固まった筋肉の調整
・電子温灸による血流の促進
・細かな指の動きを再教育するための筋肉への鍼通電療法
・動かせないことで落ちてしまった筋肉のトレーニングとしてEMS
などの施術を行います。マレットフィンガーは、施術を受けることで後に残るものをどれだけ無くすことができるかが重要です。曲がっていても良いという方もいますが、無くすことができるに越したことはありません。気になったら、ぜひご相談ください。
指の痛みや腫れ、動かしにくさなどの症状があり、指に起こるケガの総称として呼ばれます。一般的な突き指の中でも多いのが靭帯の損傷です。良く知られている膝の側副靭帯のように、指にも横から支える側副靭帯があります。突き指をした際に橈側(親指側)か尺側(小指側)に曲がってしまい側副靭帯が伸ばされます。曲がった方向に傾けるストレステストを行うと痛みが走ります。
原因は指先に加わった大きな外力です。ここでは一般的に第一関節、第二関節と呼ばれる「指節間関節」と指の付け根の関節である「中手指節関節」の捻挫について説明します。第一関節(DIP関節)と第二関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)には、親指側(橈側)と小指側(尺側)にそれぞれ側副靭帯があります。同じ原因でも突き指は捻挫だけでなく、骨折や脱臼、腱断裂を起こす可能性があります。力を入れても指を伸ばせなかったり、強い痛みや腫れ、内出血、変形などが所見として見られたりしたら、捻挫以外を疑うことが必要です。
突き指は軽視してはいけません。発生したら応急処置としてまずはRICE処置を行います。安静と冷却は最も重要です。また、ケガをした部分を圧迫する・心臓より高く上げることが適切な処置となります。「突き指ぐらい大したことない」と痛みに耐えつつ運動やスポーツを継続してしまう方もいるかもしれませんが、本来ならその場ですぐに休むことに専念するのが望ましく、さらに指の固定ができればなお良いです。応急処置の際には、段ボールや割りばしを副子(添え木)として使うことができます。またテーピング固定も効果的ですが、締め過ぎにならないよう注意が必要です。指をかばった使い方や動き方をすることで肩頚にハリやコリが出て傾きまで作られてしまいます。そういった症状も早く取るためには適切な処置をしていくことが必要です。気になったらお早めにご相談ください。
関節リウマチでは、関節はもちろん、全身にも症状が現れます。
初期症状として左右対称に現れるもの |
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全身症状 | ||
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原因は解明されていませんが、免疫の異常(自己免疫疾患)によるものと言われています。細菌やウイルスの感染、過労、ストレス、喫煙、出産、ケガなどがきっかけになり、身体を異物から守る免疫システムに異常が生じ、間違って自分の身体を敵とみなして攻撃してしまうことで発症(炎症性サイトカインの仕業)します。遺伝的な要因も考えられますが、遺伝病ではなく、感染症や喫煙などの環境要因の方が大きいとされています。遺伝的要因ではHLAという白血球の血液型の中でHLA-DR4があるとリウマチになりやすいとされていますが、この血球成分だけの確認で血液検査をすることはありません。男女比では1:4と、圧倒的に女性に多い病気です。関節のこわばりや痛み止めで対処できる程度の関節の痛みでは、リウマチの初期症状と気付かず、病気が進行していきます。関節破壊が進むと改善が難しいことが多いので、お早めの対応をお願いいたします。
病院では投薬での治療を勧められます。抗炎症作用の強いステロイド剤を服用すると、全身のむくみや副腎疾患が出てくることがあります。お薬での治療に抵抗がある場合には、鍼施術がお勧めです。接骨院で対応できるのは主にステージⅠ~Ⅱですが、鍼施術を行っています。鍼には鎮痛作用、消炎作用、そして自律神経活動改善による免疫機能を正常化する効果があるので、リウマチでの痛みを緩和させることが可能です。また、関節破壊が進み、筋肉の緊張も強くガチガチになってしまっている部分には筋肉調整を、炎症による血行不良が起き、周りの筋肉が無酸素状態になっている部分には血流改善のための温灸を行えば、大いに効果が期待できます。リウマチは早期の処置で大幅に改善が見込めます。お早めにご相談ください。
示指(人差し指)~小指にかけて第1関節(DIP関節)に現れます。
腫れや赤み、変形が出ます。また、動きも悪くなり痛みで強く握ることができなくなったり、第1関節付近に水ぶくれの様な透き通ったでっぱり(ミューカシスト・粘液嚢腫)ができたりなどの症状が出ます。母指(IP関節)に症状が出ることもあります。
へバーデン結節と同じような症状が、第2関節(PIP関節)で発生したものをブシャール結節と呼びます。
母指の手根中手関節(CM関節)で発生しやすいです。これらは関節リウマチとは異なり、負担がかかりやすい指から片側性に発症します。両側性に同時発症したら関節リウマチを疑うことも必要です。
原因は不明です。手をよく使う人に発生しやすいと言われ、40歳代女性に多く発症します。遺伝的なものではないですが、ご家族で発症している方がいれば、体質や使い方が似てくることで発症の可能性はあります。使いすぎに注意してください。
症状が進行し、日常生活に支障をきたすほどの痛みや変形がある場合でないと手術になる可能性は低いです。基本は保存療法です。指が上手く動かせない分、肩が頑張ってしまい肩こりもひどくなることがあるので、指の代わりにかばって働いた筋肉(特に肘から下)の調整をすることが大事です。また日頃のケアとして、安静にできない方へ、指先の負担を減らすテーピングの方法をお伝えしていきます。全身のどこの関節の変形でもそうですが、痛みが激しくなければ温めて血流を保つことで患部の負荷を大きく軽減することができます。完治はできないですが、これ以上進行させないことと、痛みが発生しない使い方を身体に覚えさせることが重要です!気になったらすぐご相談ください!
母指(親指)の付け根にある関節をMP関節と言い、指の甲側から見て外側にある靭帯を橈側側副靭帯、内側にあるものを尺側側副靭帯と言います。母指MP関節側副靭帯損傷では、そのMP関節が腫れを起こし、握る時などの指を曲げる動きで痛みが発生します。また、その際に母指が逃げてしまい不安定感があります。損傷した靭帯とは反対の方向に傾けると痛みが出ます。
原因は日常生活でよくする動作です。雑巾を硬く絞った時に発生することもあり、主に「ぶつける・圧迫される・親指を捻られる・体幹から離れた方向に引っ張られる・ものを持ったまま転倒する」などが原因になり得ます。また、スキーの際にストックを持って転倒した際にも受傷しやすいことから、スキーヤーズサムとも呼ばれます。損傷する靭帯により名称が分けられており、尺側の損傷を、「尺側側副靭帯損傷(スキーヤーズサム)」。橈側の損傷を「橈側側副靭帯損傷」と呼びます。尺側側副靭帯損傷の方が多く発生しています。
靭帯損傷が発生した直後は応急処置としてまずはRICE処置を行います。現場での安静と冷却は最も重要です。また、損傷した部分を圧迫する・心臓より高く上げることも適切な処置となります。当院に到着するまでにアイシングができていることが迅速な対処として理想的です。
損傷の程度がひどい場合は手術を受けた方が早期回復が期待できます。完全断裂の場合は、ほぼ確実に手術を勧められます。また、「母指ベネット骨折(母指CM関節脱臼骨折)」との鑑別診断が必要になることもあります。どちらも近い箇所での損傷のため、ケガの程度によっては判断がしにくく、脱臼骨折を見落とすことになり得るからです。もし判断がつけにくい場合は一度当院へ来て、診せていただければと思います。激痛が走る、隆起や変形があるなどの症状が見られれば骨折の疑いがあります。その場合、整形外科へすぐ行くことをお勧めします。
母指の靭帯損傷では、他の関節の動きの硬さも問題になります。母指が伸ばされるときに手首・肘・肩関節・肩甲骨・背骨が捻れの力を分散することができればこのケガにはなりにくいからです。そのため周りの関節で母指にかかる負担を軽減できるよう可動域を広げることが重要です。骨盤骨格矯正をすることで可動域が広がるとしっかり受け身が取れる体になります。また、母指の靭帯を支える筋肉の緊張も緩和させていくことで、痛みを軽減させると共に靭帯が修復した後のリハビリ期間を短縮することができます。手を思い通りに動かせないときは身体的にも精神的にもやる気が削がれてしまいがちです。できる限り早期復帰をするために施術を受けることが望ましいです。
母指の第一関節が曲がったままで他動的にも伸びない状態のことを言います。付け根の部分にしこりを触れることができますが、押しても痛みはありません。乳児の頃に母親が気付くことで見つかります。
原因は不明です。はっきりとはわかっていませんが、自然発生するものであり、先天的な疾患(生まれつき)ではないとされています。乳児期で組織も柔らかく、ひっかかりはあまりないのですが、「母指が伸びない・しこりがある」ということで発生を確認できます。
強剛母指を発見しても「このまま一生曲がったままなのではないか?」と焦らないでください。自然治癒することもあり、放置するか装具を当てる施術を行うか決めていきます。当院では、そのしこりをお子さまが痛がらない程度でほぐしたりストレッチをしてしこりを取っていきます。小学校入学前までしこりが残るようであれば整形外科で手術を行い、靭帯性腱鞘を開き狭くなったトンネルをなくしていきます。手術による後遺障害はほぼありません。手術は受けさせたくない、手術でない方法で早く親指を伸びるようにしてあげたい場合は当院にお任せください!お子さま、親御さんの不安を解消していきます!
指を伸ばす筋肉の腱を「伸筋腱」と言い、手の甲にあります。伸筋腱脱臼とは握りこぶしをつくった時にこの腱が小指側に外れてしまう状態のことです。外れるたびに音がしたり、痛みが出ます。外れる箇所が赤く腫れることもあります。中指での発生が一番多く、次に小指での発生が多いです。他の指で起こることもありますが、大変少ないと言われています。
原因はケガです。腱を固定している腱鞘(矢状索)の一部が切れて、正常な位置からずれてしまい腱脱臼を引き起こします。例えば、デコピンの動作のような指を曲げた状態から急に指の付け根の関節(MP関節)を伸ばそうと力を入れた時に発生します。また、指を伸ばしている時にMP関節を曲げられた時にも発生します。ごく稀ではありますが、生まれつき伸筋腱脱臼をしやすい体質の方もいるそうです。
伸筋腱脱臼の施術はスピードが大事なため、受傷直後にRICE処置を行うことが非常に重要です。また、腱脱臼が確認できたら早急に固定することが必要があります。約2か月間、MP関節を30°以上曲げないようにテーピングで固定することをお勧めします。痛み自体がひどいわけではないため、ほったらかしにされることがありますが、気になったらすぐ診せてください。受傷から2週間以内に施術を始めることが早い回復に繋がります。
伸筋腱脱臼の改善のために、まずは指を伸ばす筋のある前腕の緊張を緩和させることと、猫背・巻き肩などの関節のずれからくる肘周囲の緊張の緩和させることを目的に矯正を行います。指の付け根の関節(MP関節)を助けるためにも周りの関節が正常な動き方をすることがとても大事になります。腕がほぐれたらいよいよテーピング固定を行います。指が曲がりにくいテーピングをすることで可動域が制限され伸筋腱が脱臼しなくなれば、一定期間後の再発は限りなく抑え込むことができます。固定せず通常通り使ってしまうと、いつまでも腱脱臼の不安と煩わしさが抜けないので、しっかり改善していきましょう。その人に合わせたテーピングの貼り方をしていきます。
手の平から指にかけてひきつれが起こり、徐々に指が伸ばしにくくなる病気です。手の平から指にかけて硬結(こぶや、しこりのようなもの)ができます。薬指、小指に多く見られ、他の指や足裏にできることもあります。痛みや腫れなどはありません。
原因は不明です。高齢男性や糖尿病患者に多いと言われており、手の平にある手掌腱膜への小さな外傷の繰り返しで起こるとも言われています。腱膜へのコラーゲンの異常沈着が起こり拘縮ができてしまいます。
日常生活に支障が出ている場合は、手術を勧められることがあります。しかし、手術を受けたくない場合は当院にご相談ください。第二関節が曲がってきた場合は、保存療法では限界があるため、整形外科を受診することをお勧めします。また、手の平を机の上にぴったりとつけられない程度になった場合も、手術か保存療法かを選ぶ段階になっています。そうなる前に、ご相談ください。
施術として、まずは索状に触れる腱が伸びるようにするために、ストレッチや前腕へのほぐしが必要になります。そして拘縮緩和のために局所の血流増大をさせることができる温灸による施術。また、EMSによる電気刺激では、筋肉を動かすことで血流改善と筋の柔軟性を回復させることができます。電気刺激の強さは中程度で通電させると、筋緊張の緩和が期待できます。鍼を使えば局所的に通電させることもできるため、掛け合わせればより高い効果が期待できます。指の動きはキネシオテーピングを用いることで助けられます。お気軽にご相談ください。
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ミツカル接骨院 院長
𠮷原 幸治
高校卒業後、柔道整復師国家試験に合格し、1年後にははり師・きゅう師国家試験に合格。有限会社やまがたに入社後、静岡県東部の接骨院、静岡市内接骨院に勤務し学園みずほ接骨院で院長を経験後、2022年3月にMARK IS 静岡にてミツカル接骨院を開院。現在は接骨院にて接骨業だけでなく鍼灸施術、ちびっこはり(子ども向け)と幅広い施術を行う。
保有資格
柔道整復師、はり師・きゅう師、認定卒後臨床研修指導柔道整復師認定、ちびっこはり勉強会修了
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