症状は肩を上げた時の痛み、夜間にうずくような痛み、腕が挙がらないといった運動制限があります。筋損傷のため、レントゲンを撮っても映ることはなく、断裂の程度を見たい場合はMRIまたは超音波エコー画像を撮る必要があります。腱板は自然治癒でつながることはほぼないので、しっかりと施術を受けた方が良いです。筋損傷ですのでⅠ度(微細損傷)、Ⅱ度(部分断裂)、Ⅲ度(完全断裂)と分類されます。完全断裂の場合、将来的なことを考えると手術の方が早くつながり、良い経過をたどれます。
またこの疾患について、損傷を確認するためのテスト法があります。
他動的に肩関節を外転したときに、60°~120°の範囲で疼痛が出現する。
肩関節を外転した際に、90°付近でゴリゴリと音がする。
検査者が患者の腕を持ち90°まで外転させる。検査者が腕を離したときに、外転位を保持できず、急に落下したり、疼痛が出現したりする。
ホーキンステストとも呼ばれる。患側上肢の上腕長軸方向に軸圧と内旋を加え挙上すると、疼痛が肩峰下に誘発される。
肩関節のインナーマッスルを腱板と言います。棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋で構成されており、肩関節の安定性を作るための筋肉です。原因は重い物を持ったりする使いすぎが挙げられます。転倒や交通事故で起こる外傷性の場合もあります。他にも加齢による筋力や柔軟性の低下により、すり減って変性が起こることがあります。この場合は「使わなさすぎ」が問題になります。
腕を上げる、肘を曲げる、ドアを開ける際のドアノブを捻るような動きで肩の前(結節間溝)に痛みが出ます。荷物を持ち上げる、投球動作、テニスのサーブ、バレーのスパイクなどの動きをする方、トレーニング好き、重労働をする方に発症しやすいです。炎症が出て進行したり慢性化すると、腱の断裂や損傷が起こってしまうので要注意です。
上腕二頭筋という二の腕の力こぶの筋肉があります。名前の通り、頭が二つあり肩甲骨から始まり、前腕の親指側の骨(橈骨)に付着します。二つの頭は長い長頭と短い短頭があり、骨に付く際に筋肉から腱に変わります。そのうちの長頭に炎症が起こります。使い方やフォームの崩れが1番の原因になります。巻き肩や猫背があると腱に常にストレスがかかり、動きの中で余計な負担が上乗せになるため使いすぎの状態となってしまいます。結果、腱の走行が変わる肩の前側(結節間溝)で摩耗が起こり炎症になります。
使い方の間違いである右上腕の内旋(巻き肩)を改善させる必要があります。体幹の姿勢の崩れが元凶ですので、しっかりと中央部分から骨盤、背骨、肩甲骨の位置を正します。また頚、肩甲骨の間、肩の上、上腕、前腕まで緊張が走ります。上腕二頭筋の動きと連動する箇所はしっかりほぐしておくことで使い方の間違いを予防していくことが可能です。テーピングでの二頭筋補助やストレッチでの柔軟性の確保も行うとより良く改善が見込めます。
水泳における動きで肩に炎症を起こした場合、水泳肩と言います。最初は水泳時の肩の違和感から始まります。悪化すると後面の痛みを中心に発生し、水をかくために前に腕を伸ばした時に痛みが出ます。腕を後ろに引く時など前側に強い痛みが出ることがあります。損傷した箇所に応じた痛みが出て、ひどくなると日常生活でも肩・肘に痛みを感じます。
原因は使いすぎとフォームの崩れです。クロールやバタフライなどの泳法で腕を大きく回すため、繰り返しの動作で肩関節周囲の組織に炎症や断裂が起こります。肩を酷使するスポーツのため、投球障害肩と同じように呼ばれることもあります。体幹の可動性が低いために肩関節の負担を大きくすることもあります。水面からの負荷もあり、衝撃が繰り返し伝わることで筋肉、腱以外でも損傷する可能性が高いです。
体幹の柔軟性が悪いと腕へとしっかり力を伝えられず肩関節付近が炎症を起こすため、肩の改善だけでなく全身的に改善が必要になります。クロールでの身体の回旋を大きくして肩関節の過伸展を防ぐこと、バタフライなどでしっかり身体を前後屈させられるようにして肩の可動性を大きくすることなどがあります。肩甲骨の可動性を上げるためにも背骨との連動を図ることも大事になります。使いすぎの筋肉には筋肉調整が必要にもなります。痛みが出る前から相談してくれて構いません。よりパフォーマンスを上げていくことができると思います。是非ご相談ください。
肩を上げていく時に途中が痛くなり、上げきってしまえば痛みが出ないというのが一番の特徴です。症状が進行すると夜にズキズキと痛み(夜間痛)が出たり、よりひどくなると腱板断裂、腱板損傷をしてしまったりすることがあります。炎症が起こる箇所が腱板付着部のため、腱板断裂と似た症状が起こります。肩の可動域が制限されることが少なく、痛みのせいで動かしにくいということがあります。
使いすぎが主な原因になります。腕を上げる動作を繰り返し行うスポーツや仕事に多いです。例えば、水泳、野球、テニス、ゴルフなどです。身体的特徴として肩が柔らかい方(不安定性のある方)、全身的に関節弛緩性の高い方、肩峰という骨が出っ張っている方などに発症しやすいと言われています。肩峰と上腕骨の間が構造上、隙間が狭く腕を上げた時にこすれてしまうのです。その際に炎症や出血を起こし、インピンジメント症候群となります。「インピンジメント」とは「衝突」という意味です。肩の痛みの約30%はインピンジメント症候群と言われています。
使いすぎをなくすことで一番痛みが引きます。ただし、身体的特徴がある方に関しては使いすぎでなくても発症することがあり、その要因として猫背・巻き肩が挙げられます。それらの姿勢で肩甲骨が外転・上方回旋すると、上腕骨頭の内捻れ(内旋)が腱板の緊張を強くし、隙間を狭くしてしまいます。まずはそういった姿勢を改善することから施術していくことがオススメです。土台となる骨盤も傾きや捻れを作ってしまいますので、それらも合わせて整えていくことでインピンジメント症候群の改善につながります。インピンジメント症候群は腱板損傷・石灰性沈着炎・五十肩(肩関節周囲炎)との見分けが難しいため、悩んだ時は私どもに一度ご相談ください。
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ミツカル接骨院 院長
𠮷原 幸治
高校卒業後、柔道整復師国家試験に合格し、1年後にははり師・きゅう師国家試験に合格。有限会社やまがたに入社後、静岡県東部の接骨院、静岡市内接骨院に勤務し学園みずほ接骨院で院長を経験後、2022年3月にMARK IS 静岡にてミツカル接骨院を開院。現在は接骨院にて接骨業だけでなく鍼灸施術、ちびっこはり(子ども向け)と幅広い施術を行う。
保有資格
柔道整復師、はり師・きゅう師、認定卒後臨床研修指導柔道整復師認定、ちびっこはり勉強会修了
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